Article japonais du journal Nikkei sur polymanga
湖畔の街におたく5000人集結――スイス初の大規模マンガイベント
【ジュネーブ支局】4月下旬、レマン湖畔の街ローザンヌにスイス各地から5000人の「おたく」が続々と集結した。お目当てはスイス初の大規模マンガコンベンション「ポリーマンガ」。開場前から入場者が詰め掛ける盛況ぶりで、スイスにおける日本アニメ人気の奥深さを裏付けた。
会場となったローザンヌ連邦工科大学の教室はほぼ満席の状態。4会場でアニメを同時上映する一方、茶道、囲碁、習字といった日本の伝統的な文化紹介なども行われた。日本からは、テレビ東京で放映された「lain」のキャラクターデザインや「灰羽連盟」の原案・脚本を担当した安倍吉俊さんが駆けつけ、サイン会にはファンの長い列ができた。
スイスやフランスのテレビ局が放映するのは「ドラゴンボール」「遊戯王」などの人気番組。「それ以外のものを見せたかった」と話すのは主催者のダヴィッド・アイムさん。子供向けのアニメに飽き足らない10代後半を中心に、おたくの潜在的な需要に応えるマニアックな番組構成に工夫を凝らした。日ごろうっ積した欲求を発散できるコスプレショーやカラオケ大会は異常なまでの盛り上がりをみせた。
「アニメやビデオゲームなどのテクノロジーと、茶道や碁などの伝統が混然一体となったところに日本の文化の多様性がある」というのがアイム氏のお見立て。「ポリマンガ」はポリテクニック(工科大学)とマンガを併せた造語のようだ。今回の成功を受け、来年には第2回「ポリーマンガ」を予定している。